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機動戦士ガンダム MS IGLOO -1年戦争秘録- 第02話 「遠吠えは落日に染まった」

2015年03月21日
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(C)創通・サンライズ

ザクに主役の座を奪われたモビルタンクが最後に一花咲かせるお話です。
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今回はジオン軍が本格的に地球への侵攻作戦を開始した頃の物語となります。
最新鋭機のザクIIを主力とするモビルスーツ部隊を地球へと降下させていた時期で、
地球連邦軍の軍事拠点や主要都市などが次々とジオン軍に制圧されていました。
冒頭ではジオンのザクIIが物資集積所に補給を受けに来るシーンで始まります。
モノアイが光り輝くのはザクならではの光景といった感じがしますね。
そんなこんなで基地ではよくある兵士達の普通のやり取りがあったわけですけど、
これにはちょっとしたカラクリがあるというのが今回のエピソードで描かれてます。

今回からテーマ曲が流れています。
曲はTajaさんが歌う「時空(そら)のたもと」です。

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技術支援艦ヨーツンヘイムでは地球に物資を送り届ける作業が行われていました。
モニク特務大尉がキャンキャン口うるさく吠えながら指示を送っていたわけですけど、
それをマルティン艦長が犬のヨークシャテリアのようだと述べていたのが面白い。
まぁあのモニク大尉の偉そうな態度を見ていると部下達も先が思いやられそうかなw
とまぁジオン軍は地球にまで戦線を拡大させているので、補給ラインを保つためにも
彼らのように物資を前線に送り届けるのも重要な役割となっていそうですね。

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今回のオリヴァー技術中尉はヒルドルブという超大型戦闘車両の運用を任されます。
モビルスーツと戦車を兼ね備えたモビルタンクに分類される試作兵器なのですけど、
ジオン軍ではすでに不採用の決定をしている過去の遺産となっていました。
そういう経緯があるにもかかわらずにヒルドブルまで実戦配備をする事を考えると、
やはり戦線が延びきって戦力不足になっているという理由が大きいのでしょう。
今でこそジオン軍は地球にまで勢力を伸ばして快進撃を続けているように見えますが、
国力の差もあって戦略的にはかなり困難を極めていると思ってもよさそうです。
それがレビル将軍の有名な演説「ジオンに兵なし」にも繋がってくるのでしょうね。
↑おそらく新作のTHE ORIGINで描かれると思います。

「こいつが戦えば頭の固い上層部だって納得するさ。」
ヒルドルブに搭乗するのは優秀な戦車兵のデメジエール・ソンネン少佐です。
戦争の主役がモビルスーツへと変わってしまったので、戦車兵の彼にしてみれば
表舞台から降ろされたような感じだから色々と鬱憤が溜まっていそうですわ。
これは前回のアレクサンドロ砲術長と似たような境遇と思ってもよさそうです。
とにかく彼はこのヒルドブルで戦果を挙げることで、もう一度戦車を主流とした時代に
引き戻そうという考えを持っているようでしたわ。

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同じジオン軍のモビルスーツのザクIIが旧式のザクIを攻撃するシーンがありました。
パッと見た感じでは同士討ちとかどちらかが裏切ったのかなぁっと思うところですが、
これは連邦軍の兵士が敵のザクを鹵獲して使って攻撃をしたわけでした。
騙し討ちなのでアリゾナのジオン軍の物資集積所が次々と破壊されるのも仕方ない。
つまり冒頭で描かれたシーンもこれと同じというわけです。
ちなみにここで登場する連邦軍の兵士はフェデリコ・ツァリアーノ中佐です。
ちょっと野蛮な性格をした人物のように見受けられます。

オリヴァー技術中尉達がコムサイで地球に降下している時に、攻撃を受けたので
緊急的にデメジエール少佐が乗るヒルドルブを地上へ降ろして緊急着陸しました。
ヨーツンヘイムでのデメジエール少佐とモニク特務大尉のギスギスしたやり取りが
気になったのですけど、どうやら2人は元々教官と教え子の関係だったらしいです。
だからモニク特務大尉は尊敬していた教官が今では自暴自棄になっているのを見て
毒舌を言いたくなったのかもしれませんね(苦笑)
てか、彼女が毒舌を言わない相手っているのでしょうか?(^ω^;)

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デメジエール少佐が連邦軍の鹵獲ザクに照準を合わせて発砲をしていました。
最初の一撃でザクを見事に撃破していたから技術はかなりあるのは確かですね。
的確に状況を判断する能力もあるし、さすが優秀な戦車兵といった感じがします。
ただヒルドルブは試作兵器のために砲撃時の熱で照準制御に狂いが生じるみたい。
こうなると長年の経験で攻撃をしていくしかないのかな。
彼にとってはモビルスーツ部隊への転科が叶わなかった鬱憤を晴らすためにも
ヒルドルブでモビルスーツ以上に大戦果を挙げたいところでしょう。

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敵のフェデリコ中佐も冷静に状況を判断して味方に的確な指示を送っていました。
野蛮な性格に見えますが、戦い方においては優れた指揮をしていたと思います。
それゆえ彼もデメジエール少佐と似たような雰囲気を持った印象を感じさせました。
とにかく鹵獲したザクII部隊でヒルドルブを囲い込んで攻撃させていました。
よくこれだけの最新鋭機のザクIIを鹵獲できたなぁって感心しますわ。
ザクを持ち帰っただけでも出世できるくらいの大手柄のように思うのですけどね。
それにアクタン・ゼロのようにザクIIへの対策方法を研究できるわけですから、
V作戦を発動する前の連邦軍にとっては喉から手が出るほどの機体のはず。
彼は出世よりも戦場で戦い続ける方を選んだのかもしれません。

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デメジエール少佐は敵のザクIIの武器を拾ってまで戦い続けていました。
こうして見るとヒルドルブはジオン版のガンタンクみたいな感じがしますわ。
ガンタンクが連邦軍に制式採用されて活躍した一方で、このヒルドルブの方は
制式採用されずに開発が中止にされた事を思うと余計に虚しい感じがします。

この後、デメジエール少佐はフェデリコ中佐のザクと一騎打ちの状態になります。
流石に高機動力のザクを相手に戦うのは難しいといった感じがします。
このシーンでは負けたような雰囲気に見えました。

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「一発あれば十分だ・・・。ヒルドルブで・・・俺はまだ戦えるんだ・・・・・・。」
ただデメジエール少佐は敵がコムサイの方に向かう隙を突いて撃破していました。
戦場では少しの油断も命取りになるといった感じがしますね。
残念ながらデメジエール少佐は致命傷を負ったためにここで戦死してしまいました。
ただ彼が6機ものザクを撃破したのだからよくやったのではないでしょうか。
この結果はヒルドルブの採用をやめた技術上層部に対して見返した形にもなったはず。
それだけが彼にとってはせめてもの慰めになったように思いたいなぁ・・・・・・。

「軍人は腐っても野良犬以下じゃありません。」
「死んだらやっぱり野良犬以下よ。」
モニク特務大尉のセリフからはここでも毒舌を言っているようには聞こえますが、
彼女の表情を見ると彼の死を悲しんでいるのは間違いないでしょう。
彼の最後の戦いざまを見て、昔の頼もしい教官の姿を思い出したのではないかな。
だから命懸けで自分達守ってくれた彼に対してとても感謝していたと思います。

今回の戦いは味方の兵器同士の戦いというシチュエーションで描かれていましたが、
これはザクなどのモビルスーツに主役の座を奪われていった試作兵器達にとっては
直接悔しさを晴らす一面も感じられたので上手い演出だと思いました。
宇宙世紀ガンダムではモビルスーツの開発コンセプトが分かりやすく描かれているので、
モビルスーツの進化を系統学的かつ分類学的に楽しめるのも面白さの1つだと思います。
この作品では特にそういう部分に着目して描いているのでとても惹かれました。
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